いちユーザーとして考えるMastodonの好きなところ
この記事はMastodon Advent Calendar 2018の7日目の記事です。昨日はS.H.さんの「自作の食品管理アプリをMastodonに対応した話 - ゲームリンクスの徒然なる日常」でした。
記事の公開が大幅に遅れ、申し訳ありませんっっ(土下座)
はじめに
Mastodonに関する記事はこれまでにいくつか書きましたが、思い返せば全て管理者として管理者向けに書いていたので、今回はいちユーザーとしてMastodonの好きなところを書いてみます。
「今さら」な内容も多分に含みますが、このタイミングにこういう記事がひとつ増えてもいいかなと思いました。
本題
1)多くの人々が個別のMastodonを運営している
Mastodonはオープンソースの分散型SNSなので、インターネット上に沢山のMastodonが存在し、それぞれ異なる管理者によって運営されています。マストどすを運営している私も、その中のひとりです。
Webサービスのユーザーを集めたコミュニティとして運営されている場合もあれば、ある分野をテーマにしていたり、特定のクラスタを募っていたり、特にテーマはなく広くユーザーを募っていたり、運営者が仲間とだけ・もしくは自分1人だけで使っていたり… と、運営形態は多岐にわたります。
自分が登録したMastodonとは異なる(外部の)Mastodonユーザーをフォローしたり、リアクションしたりすることができるので、慣れてくると「どのMastodonに登録しているか」は、あまり重要ではなくなります。
また、ActivityPubを採用しているMastodon以外の分散型SNSともやり取りができるので、観測範囲が広がったと感じています。
2)4種類のタイムラインがある
Mastodonには「ホームタイムライン」「ローカルタイムライン」「連合タイムライン」「タグタイムライン」という4種類のタイムラインがあります。
「ホームタイムライン」には自分がフォローしている人の投稿が、「ローカルタイムライン」には同じMastodonにいる人の公開投稿が、「連合タイムライン」にはローカルタイムラインに加え同じMastodon内の誰かがフォローしている(またはブースト※した)外部のユーザーの公開投稿が、「タグタイムライン」には特定のハッシュタグを付けた投稿が、それぞれ表示されます。
※ブースト・・・Twitterでいうところのリツイート
その時の気分によって見るタイムラインを変えることができます。また、ホーム以外のタイムラインがあることで、「フォローする人」をより厳選することができます。
3)時系列タイムライン
今年9月にTwitterの時系列タイムラインが復活しました。いいこと!だと個人的には思います。
前述したMastodonの4種類のタイムラインは、投稿が時系列で表示されます。
時系列タイムラインの楽しいところは、「今この人はこういう状態にある」とわかるところです。それだけで反応・返信することのハードルが下がるような気がしています。
これは、リアルタイム実況で盛り上がるのと少し似ています。視聴者側が同時刻に同じものを観ていて、高揚感を共有できるから発言が増え、更に勢いが増していく。それと同じようなことが、時系列タイムラインだと起こりやすくなります。
4)きわどい発言や画像が隠せるCWとNSFW
CWは「Content Warning(コンテントワーニング)」、NSFWは「Not safe for work(ノット・セーフ・フォー・ワーク)」の略で、誰かが嫌悪感を抱きそうな発言や、公の場で閲覧することが憚られる画像を隠す機能のことを指します(この機能があるからといって法律をかいくぐれるわけではありません)。
投稿者が投稿時に設定する以外に、ユーザー設定で全ての投稿画像を隠すこともできます。
互いに自己防衛できるこの機能があることで、反感や無用な論争を避けることができます。
5)ひとつの投稿に500文字まで書ける
500文字までの長文を投稿することができます。もちろん短文を連投したって構いません。要は「書き方がある程度選べる」というところが楽しいのです。
6)コミュニケーションに重きを置いている
Webブラウザで見たときのMastodonのタイムラインでは、リプライ数のみが表示され、ブーストされた数やお気に入りされた数は表示されません(独自機能やアプリ側で提供している場合があります)。それらを確認するためには投稿を単体で表示する必要があります。
つまり「その投稿がどれだけの反響を得ているのか」が、投稿者本人には通知で把握できても、他のユーザーからは一見しただけではわからないようになっています。
また、Twitterでいうところの「トレンド」や「モーメント」に当たる機能もないので(独自機能やアプリ側で提供している場合があります)、「いま話題になっていること/きょう話題になったこと」を知りたい人には不便に感じることがあるかもしれません。
しかし拡散や注目度よりも個人間のコミュニケーションに重きを置いているMastodonのUIは、自然と投稿やリアクションをより気軽なものにしていると思います。
さいごに
以上が、私がいちユーザーとして考えるMastodonの好きなところです。他にもMastodon特有の機能は沢山ありますが、今回は私が特に気に入っている部分をピックアップしました。
ということでMastodon Advent Calendar 2018、明日(というか今日…)はS.H.さんによる「MastodonのつぶやきをまとめられるTootGetterを作った話 - ゲームリンクスの徒然なる日常」です。